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おにゃのこ。
ミツナル。
でも、相変わらずです。


CAST

赤い検事

青い弁護士










「きみは手厳しいな。」
「だれに対してもいいクチをきいてないのは自覚してるよ。」
「そのだれ、の中でも私だけ飛びぬけているのは気のせいなのだろうか?」









口元にシニカルな笑みを浮かべながら椅子に座り、
両指を組んだ上に顎を置いて肘を付く姿はここが彼の事務所であることを忘れさせる。
機能性を重視した家具や調度品が配置されていてともすればシンプルを通り越して
重厚さに欠けると言うのに。
彼の生活ぶりには合うが弁護士の事務所にはあまり見えない一室は
デスクの背と右に置かれた資料や判例集がしっかりと収められた背の高い書架がなければ
彼の職業を当てるのは至難のわざになりそうだった。
ましてや今は彼女であって、その上、胸にいつも光らせているが突きつけるまで
認知されてない弁護士記章はネジの調子が悪いらしく、今日は外されている。
平日であり、時間帯は中途半端な午後の二時。
この時間であれば三時に向けて買出しに行く彼女の姿も里帰りだそうでない。
今この一室では私と彼の二人きりで、彼には失礼であろうが客の訪問で
このひと時が中断される心配もなく、降ろされたブラインドで向かいのホテルの客にも邪魔されることがない。
言わば絶好の機会と言えた。









顎を引き、目を反らさずに私の目を見て話す。








見詰め合っているような状態でいて・・・・この空気はなんだと言うのだ。
少なくとも恋人同士が持つようなやわらかなものとは真逆だ。
私は余りの息苦しさに薄く唇を開き、音を立てぬよう息を漏らす。
時計の秒針が時を刻むが止まったように彼は動かない。
追及の手を緩めるべく、苦し紛れに吐いたわかり易すぎる、チープな皮肉の言葉に
対して思うところがあったのか。
彼が私の意を汲み取ることはむしろ私以上に私の感情を整理して捉えていることが多く
汲み取れるが、汲み取った後は打ち捨てられるが常なのだ。
容赦なく検事である私を責め立てるひややかな糾弾とやさしげな酷評は止んだ。
が、今の状態を望んでいたのではない。
望んでいたとしたら人の嗜好をとやかく言うつもりはないが健全ではないし、
望んでいたとしても彼ならば叶えることはない、私が望むならば。





彼は長い睫をゆっくりと上下させてから指を組み替えて顎を置き直す。
下げられた顎に組まれたまま手は手首はそのままで落ちて
それだけのことなのにいやに女性らしい所作となる。
下がる目線は自然と上目遣いになっていても媚びるではなく彼らしい
睨み付けられたような、感覚に囚われた。


















「なんか、ぼく。思ったよりも御剣が好きみたいだ。」






















そして、今日も世界は揺れる。






















                           あら
し屋

               
(caviler n.) わたしたち自身の仕事を酷評するもの。











CAST

赤い検事 

青い弁護士




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