ロジックとリリック設定なので
＼(^o^)／万歳お手上げからどうぞ。


CAST


赤い検事
青い弁護士

頭が割れるような鈍痛と胃のムカツキ具合から目が覚めた。
完全な二日酔いだ。
目を開くのも億劫で瞼を通して差し込む光がどうなるもんでもなしに
ギュッと目を瞑る。
････････起きたくないな。
そう言えば、昨日どうやって帰って来たんだろ。
現金なもので対等にありたいと普段は思っているし口に出しておきながら
奢りだ、と言われれば、悪いな、と断って正体が怪しくなるまで飲む。
きっと度が過ぎたんだ。
なんせ、事務所の家賃を払ったらすっからかんで朝から食べてなかったし。
ってことは食べながら飲んだんだ。
それで酔うんだから････悪いことしたかな。
胃がキュぅっと締め付けられる。
痛い、でも勿体無い。
起きて食べるものも買いにいかなきゃなにもない。
胃の痛みに身じろぎをして、
Ｙシャツのまま眠ってしまったことに気付いたけれど
それよりも治まる気配のないムカムカした痛みに面倒だけど、
起きて胃腸薬でも飲むか。









瞼を開くとつけっぱなしだった蛍光灯と目があった。
電気代かさむな。
腕も痛いな―――ダブダブになったはだけさせたＹシャツが
寝汗もあって腕に絡み付いてる。
ぼーっとした頭を振って確認するとジャケットはハンガーに掛けられて
カーテンレールに、ネクタイは対照的に床に落ちていた。
スラックスはベルトもしたままで裾で隠れて見えないけれど、
靴下は履きっぱなしだ。










暑い。










ふとんに入る時は脱がないと基本眠れない
人間なんだけど、よっぽど酔ってたか。
お腹の上に掛けれたタオルケットを払って起きようとすると、
Ｙシャツが隣の体の下敷きなっていて上手く起きれない････
頭も痛いし、お腹も痛いし、暑いし。
疲れて眠れていようがしったこっちゃないってことで、
持ち上げられないだろうから転がしてやろうか？
それとも脱いじゃおうかなシャツ、汗かいて気持ち悪いし。




「起きないなら、起きないでシャツを脱ぐからいいけど。
  出来れば起きてくれよ････御つ」
「なんできみは無防備なのだ!!! 」







いきなり起き上がった御剣の肩がぶつかって逆に転がる。
Ｙシャツはかなりくしゃくしゃになるし、
ふとんの横に積んでいたファイルは崩れるし。
起きれるようになったからいいけど、うるさい。
朝からコイツ、高血圧だったのか？







「頭に響くんだけど。」
「頭にでなく、出来ればキミの胸に届いて貰いたいものだ。
　ちゃんと周期を把握して生活したまえ!!」
「ムリ。ナイーヴだから。」
「ナイーヴならば、こんな格好でうろつくのは････。」
「熱くて暑いんだよ。わかるだろ？」
「そういう問題ではないだろう！」
「あ、御剣も飲む？
　胃腸薬。ドロっとした液体タイプじゃなくて粉末だから飲めるだろ？」







御剣の話を右から左へ流しながら、洗面台のコップに生温い水道水を注いで、
飲むのが苦手な胃腸薬の苦味が伝わらないうちにと急いで飲み込む。
口の中で残った薬の粒がやっぱり苦い。
なんか叫んでるみたいだけど、聞く気になれない。
心配してくれるのはわかるさ、ただタイミングが悪いんだよ。
残ってるアルコールの勢いは黙殺したくなる。
自分の声が頭に響いて大人しくなった御剣にコップと薬を渡して、
シャワー浴びようとバスルームに入る。
曇りガラス越しにそそくさとトイレに前屈みで移動する姿が見えて、
不器用な奴と思いつつオトコって大変だなと他人事に噴き出した。

安堵の思い