逆転裁判オンリーサイト 【電気ネズミはアポロジャイズの夢をみるか】 のブログサイトです。 最初の3つの記事はABOUTみたいな。
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昨日は遅かったのか彼女の父親に倣ってか、
事務所に来てみると視界にステージ衣装
(もう普段着なのかもしれないが、寝間着では間違ってもない)で
ソファに寝転ぶみぬきちゃんがいた。
マントをタオルケット代わりにお腹に掛けてすやすやと眠る姿は
幼くて起こすのに忍びないく。
出ている肩はそうでありながら眩しくて、オンナノコは
不思議な生き物だと思わずにはいられない。
なんだか気恥ずかしくなってしまって触れるのも憚られて。
仮眠室に運ぶだけでなんらやらしいところなって
全くこれっぽちもないのだ。
と言い聞かせても駄目だった。




















(無防備過ぎるだろ・・・・これは。)























ブーツは適当に脱ぎ散らかされて、短い丈と相まって
気付かなかった足の長さがわかって、
しかもその足をソファの腕掛けに置くから余計際どくなる。
寝返りを打つと白い背中が見えるし、心臓に悪い。

































「イヤラシイなオドロキくんは。」
「なっ、な、成歩堂さん!!! 」

























イヤラシイと笑いながら言う成歩堂さんのアクセントと
笑い方の方がよっぽどイヤラシイいのではないんだろうか。
タイミングにつけてもそう。

















「居たならなんで声を掛けてくれないんですか!! 」
「しっ・・・・声が大きいとみぬきが起きちゃうよ。」
「すっ、スイマセン。でも助けてくれてもいいでしょう?」
「青年よ、悩めってヤツさ。」
「これでもかってほど今月もこの事務所のやりくりに
悩んでいるので余計なお世話ですよ。」
「潤いがないなぁ。」
「・・・・みぬきちゃんが風邪引いちゃうかもしれないんで運んであげて下さい。」
「うん、誰しも黙秘権を使う権利はあるからね。・・・・不利になっても。」















無意味にニット帽に手を当てて影をつけ。
意味ありげに笑ってから、みぬきちゃんを抱き上げる。
お腹に掛けたマントごと背中に手を回させるような抱き方で
意外に力があるのかみぬきちゃんが軽いのかぐずる子供を
あやすときのような姿勢だ。













「ぼくはみぬきと二度寝するから、あとは頼むよ。」
「ちょ、いきな・・・・」
















時計を見ればあと二時間程度で昼で。
二人とも夜にシゴトが入ってるからって、成歩堂さんはみぬきちゃんが
帰ってくる前に寝てたんだから・・・・かなり眠っているはずだ。
生活習慣を少しは改善しようと口を開こうとすると、
成歩堂さんの肩越しに見える、みぬきちゃんの手がかなり意識的に
首に回って口元が微かに上がる―――。
















「??・・・・どうしたのオドロキくん?」
「い、いやっなんでもありません、なんでも。
 どうぞ二度寝なり三度寝なりして来て下さい。」
「じゃお言葉に甘えさせてもらうよ。おやすみ、オドロキくん。」
「ハイ、オヤスミナサイ。」



















力なく手を軽く握って開いて振るかわりにすると
小さな魔術師は、よくできましたと言わんばかりの笑顔を浮かべた。






















(オンナノコってやっぱり不思議だ!!)

























けなさ

(artlessness n.) 
魅力のある種の性質であって、女性たちは長期にわたって研究に
研究を重ね、かつ自分たちを賛美する男性どもを稽古台にして
きびしい訓練を積んで初めてこれを身につけることができるのであるが、
一方男性どもは、この性質がわかりし日の自分にたちに見られたあ
誠実な純真さに似ていると想像してご満悦なのである。



































 


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[サイト名]

電気ネズミはアポロジャイズの夢をみるか


[管理人]

煩蔵 (ぼんくら)


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同人サイト様に限り、リンク・アンリンクフリーで
御座います。
報告は任意で、御一報下されば
お邪魔させて頂きます。











やぁ久しぶりだね、牙琉。とここには似つかわしくないトーンで
通路に向けて背を向ける牙琉に呼びかけた。ええ、久しぶりで
すね、成歩堂。穏やかな笑みを浮かべる牙琉に何故だか苛立
ちに近い感情を抱く。看守は当然のように視界から消えた。どう
したんですか、珍しい?どうやらぼーおっとしていたらしい、取り
繕うように、お茶をしに・・・なんせタダなんだしと、とおどければ、
タダより高いもはないらしいですよ。知っていましたか?と言い
ながらもポットに茶葉とまではいかないが上質のティーバックを
入れ、電気ポットで沸騰させた湯を注ぎ、蒸らす為に砂時計を
逆さまにする。お土産に持ってきたいつだか牙琉が事務所に持っ
てきたプリンを渡すと、目を丸くした。反応は、意外だとそのまま。
隠そうともせずに、失礼なことに、あなたが手土産を持ってくると
は明日は槍が降りそうだ、と紅茶をそれはそれは口にあたる縁
が薄く高そうな白磁器のシンプルなティーカップに注ぎ、ティー
ソーサーに載せた。でも、紅茶にプリンはどうですかね。甘けれ
ばいい、と不貞腐れて言うと、紅茶を無言で差し出された。ダー
ジリンです、水色はオレンジだった。微妙な違いなんてわからな
い。口をつけるといい匂いの蒸気が鼻をくすぐる。甘い。ちらりと
牙琉の方を伺うと向かいで静かにティーカップを傾けている。パ
リッと糊のきいた高そうな群青色のスーツも、他に付けている人
を見たことがない紅梅色のリボンタイもそのままで、ないのは左
襟に輝いてたバッチだけで。視線を上げれば、穏やかな瞳とか
ち合った。やめてくれ。落ち着きがない、調子でも悪いんじゃな
いですかと言う気遣う素振りまでみせる、男を見ていられなかっ
た。君さ、死ぬんだろう?この国じゃ誰も判子を押したがらなくて
そう早くもなさそうだけど。ティーカップのそこがソーサーにあた
って音を立てる。高いカチャって音はまるで錠が掛かるようだっ
た。死ぬ、と言う言い方はおかしくありませんか?と言う当然の
問いは発せられない、変わりに肯定の、あぁ。それだけ。それだ
けで。私は死ぬんですよ、成歩堂、と彼が言ったのにその問い
が問い掛けられるのをひたすら待っていた。二杯目の紅茶、お
皿に盛られたプリン、その盛られたアンティーク調の皿に不似
合いなプラスチックの短いデザートスプーン、紅茶にはザラメ
がくべられて差し出される。ツメには薄く青いマニュキュア。首
筋がチリチリいく。気付けば右手を喉を掻き毟るように喉元に
当てていた。





















(hemp n.)
植物の一種で、その繊維質の皮から作った首巻は、
戸外で公開演説をすませたあと、しばしば人の首に
巻きつけられ、おかげで巻きつけられた者は風邪を
ひかないですむ。














CAST

紺の弁護士

青いピアニスト














微妙にロジックリリックの設定を使用しているので
[人生オワタ\(^o^)/]からどうぞ。
ゴドナルです。

「悪いことって自覚してやってしまうのと、自覚せずに悪いことをやってしまうこと。
 どっちが悪いと思う。」
「自覚してるって悪いことだってわかっている状態で、
 自覚していないって状態は悪いことだとわからないことですよね。」
「うん。」
「悪いことならなんでやるんでしょうか?
 悪いってなんでわからないんでしょうか?」
「一度に二個の質問はいけないね。」
「一つずつ訊きます。わかっていてなんでやるんですか?」
「君は弁護士だろ?オドロキくん。」
「成歩堂さんも弁護士でしたよね?」
「元は元さ。今はしがないピアノの弾けないピアニスト。そうだろ?」
「そうですね。」
「・・・・・・・・そう、だね。」
「・・・・悪いってなんでわからないんですか?」
「今のきみがそのれ・・・・・・・・さぁなんだろうね?」
「わかっていないのになんで訊くんですか?」
「わかっていないから訊くんだよ。」
「あの・・・・。」
「なんだい?」
「悪いって少しでも思ってますか?」
「確かに意地の悪い質問だったね。いい気味だけど。」
「 へぇ・・・・だったらやめて下さいよ。」
「オドロキくんも気になったんじゃないかな?」
「まあ、そうですけど。」
「だったら有意義だよ。悪いことじゃないさ。
 ところで、現段階で君はどっちだい?」
「成歩堂さんこそ、結局どうなんですか?」
「それは・・・・ぼくの答えさ。きみの答えじゃない。」
「参考にならないってことですか?」
「参考になる、ならないじゃなくて。しない方がいいってことさ。
 関係ないよ。」
「だとしたら成歩堂さんにとってもオレの答えは関係ないんじゃないんですか?」
「関係なんてどうでも。聞きたいから訊いてる・・・・わかるだろ?」
「どうでも良ければ。聞いてもと尋ねても・・・・道理ですよね?」


























「・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・」




























「・・・・ちょっとさ、最近イイ性格になったよね。オドロキくんも。」
「なんででしょうね。成歩堂さん。朱に交われば赤くなるそうですよ。」
「元々君は赤いんじゃないの。」
「りんごとかみかんに喩えちゃ悪いじゃないですか。」
「成長の促進、だよ。」
「行くとこまで行ったら、有害じゃないですか。それ。」
























「・・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・」

























「さすが熱血弁護士と言ったところかな・・・・アレは教師だけど。」
「やだな、笑顔で言わないでくださいよ。・・・・プロのギャンブラーらしいですけど。」




















                                                                   悪人 
                                                           (malefactor n.)
                                  人類を進歩させて行く最も重要な要因。











                         CAST

                       青いピアニスト

                        赤い弁護士








 







「悪党ってさ、一人でも悪党?」
「悪党=悪人。一人についても大勢についても言います。」
「辞書から引いて来たみたいな答えをありがとう。」
「辞書から引いて来たんですよ。新明解国語辞典第四版。」
「意外だな。広辞苑から引いてくるかと思ってた。」
「そっちですか・・・広辞苑は重たいんですよ。」
「牙琉くらいにもなれば、広辞苑くらい浮かべられそうな気がする。」
「くらいにもって一体私はあなたの中でどう定義されているんでしょうかね。」
「君が言うからには“親友”だろ?牙琉。」
「それは私の中のあなたの定義でしょう?一応。」
「じゃあ“親友”。」
「じゃあってなんですか。」
「とりあえずってことかな?」
「≪一応≫と≪とりあえず≫とは、素晴らしき友愛です。」
「友情でなくて友愛ってところがらしいちゃららしいけど、どうかな。」
「友人甲斐がない人ですね。」












食事を奢って貰っていながらあくまで対等と言うスタンスの男に。
右手を額にあて厭きれたと首を振る。














「【友愛】知人に対しては献身的な愛をささげ、見知らぬ他人に対しても
 必要な愛を惜しまないこと。だってさ。」























だとしら、僕達二人の関係は【友愛】かな?



















「では後者の方ですか?」
「君がそう定義するならそうだね。」















既に己の中で答えを出していながらまるで私が選ぶように誘う。
眼前の“親友”と言う男が持つ銀のフォークで行儀悪くも突かれる、
溶け切った赤ワインのコンポートに浮かぶ、洋梨は。
無数の穴が開き、溶けたバニラアイスに覆われる。

























私は酔っていたのだ。
でなければ、意味のない選択などしなかった。


























「今日の依頼人は私の親友です。助けてやりたいのですよ・・・なんとしても。」






















選ばれなどしないとわかっていたと言うのに、私は。
どうしようもなく。

















                                                               悪党 
                       (blackguard n.)
                                市場へ出す箱づめいちごと同じで、
               人目を引くように並べてたもろもろの素質を、
               つまり、上等な奴が一番上に並べてあるのを、
                 反対の底のほうから開けてしまった男。
                       裏返しにした紳士。





                          


     
                          CAST

                        紺の弁護士

                        青いピアニスト








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