「ナルホドくん!!聞いてよ!」
「どうしたの、真宵ちゃん。まだお昼の時間帯じゃないよ。」
「えー、もうあたしのお腹時計は十二時半だよ。」
「三十分は、言い換えればつまりそれは。」
「『あたしをやぶきた屋に連れてってこと』かな。」
「うん、まだ十一時半だね。」
「そういえば≪君、時というものは、それぞれの人間によって、
それぞれの速さで走るものなのだよ。≫って言わない?」
「言うね・・・珍しく。」
「どうしたの?ナルホドくん。」
「いやあ、ね。『お気に召すまま』って知ってるかい?」
「じゃあ、いこ。」
「言葉じゃなくて、作品名なんだけど。」
「置いてくよ?」
「待った!!」
「屋台はまってくれないよ。まぁいいや。待ったげるよ、ナルホドくん。」
「(なんかシャクゼンとしないな)結局、どうしたんだよ、さっき。」
「あーあれね。この前、事務所のビラを電柱に貼ったの覚えてる?」
「聞いてないよ(一体何書いたんだ)。」
「それでさ、今日見に行ったら、コレだ・・・くらえ!!」
「顔に押し付けられると呼吸と、まず見えないよ。」
「ちゃんと持って見る!」
「『大日本帝国万歳!天皇陛下万歳!!日本の核・・・』・・・。」
「なんかわかんないんだけどさ。思いっきりあたしが一生懸命貼ったビラの上に
重ねてあったからひっぱがしちゃった。」
「なんかだよ。とりあえず、何故か日本の現状を冗談か本気か真剣に憂えていたりする
真摯な人達が貼ったんじゃないかな。さて、ラーメンでも食べに行こうか。」
「やっぱ、一仕事した後はみそラーメンだね。食べるぞぉ!」
「お手柔らかに頼むよ。(あとで貼りなおしとくか、恐いし)」
愛国者
(patriot n.)
部分の利害のほうが全体のそれよりも大事だと考えているらしい人。
政治に手もなくだまされるお人好し。
征服者のお先棒をかつぐ人。
CAST
青の弁護士
見習い霊媒師