「はぁ………」
「……………」
「はぁ…………」
「なに?なんか聞いて欲しいの?」
「いえ、別に。」
「別に?」
「お腹が苦しくて、痛いんです。」
「なんか悪いモノでも食べた?」
「買い食いしただけですよ、コロッケを一個」
「ふーん。」
「で、そのあとにハンバークとベーコンとキャベツの
スープとデザートにパンナコッタのカラメルソース掛けを
食べただけです。」
「あっ、そう。」
「それにしても
『味がしっかりついておりますので、そのままでも充分
おいしくいただけますので、どうぞ。』
って詐欺ですね。
煮たおからのような薄い味でブルーになりました。
なんか妙に微かに甘くて、衣はおいしかったんですか。
小腹がすいたからといって一時の欲望に身を任せ
結果、ちょっとふんぱつをしてみたのに後悔のみ残り。
その上、珍しく弟が家に顔を出して
今家庭的な男を目指してるんだといいだして頼みも
しないのに手料理を振る舞い、またそれがしっかり
心得ており私の好物でしたから、つい完食して
しまいました。
おかげさまでお腹が苦しくてたまりません。」
「ウェイトレスさんグレープジュース2瓶。
グラスは一個で、あと持ち帰りように3瓶用意しといて。」
「聞いてましたか?成歩堂。」
「うん、あとボルシチ一皿とフレープ2つ追加。」
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